インドネシア現地調査報告~教育班~

こんにちは。教育班の町田、深田、丸石、小林 です。

9月4日に授業研究が盛んな場所の1つであるスメダン県の中学校(SMPN4)へ訪問に行きました。
予てよりお世話になっているスマール先生(インドネシア教育大学教授)が主催する、授業研究のワークショップを見学させて頂きました。

今回私共が見学できたのは、授業研究のサイクルの中の「Do」と「See」の2つでした。
「Do」では、子ども達が周囲の友人と協力して問題解決に取り組む姿、「See」では先生方が授業をより良くしようと積極的な意見交換を行っていたことがとても印象的でした。

また、休憩時間中に4人の理数科教員にインタビューする機会を設けてくださりました。
どの先生方も授業研究前後で、授業に対する姿勢や生徒と向き合う姿勢が明らかに変化したとの回答が得られました。
個人的に印象に残ったことは、とある先生が述べていた「授業研究前は自分が正しいと思っていたが、授業研究を通して色々な先生方の手法を取り入れるようになった」という言葉です、
自分が正しいと思うことはなかなか変えることは難しいですが、この言葉を述べてくださった先生は、大変感銘を承けたそうです。

現地の先生の実際の声を聴けたことにより、授業研究の素晴らしい点、課題点が整理できました、。

すめだん

9月7日午前にはベネッセインドネシア事務所に先生とゼミ生含め17人で訪問しスタッフの方にお話を伺いました。

ベネッセインドネシア社代表である植田幸治様からインドネシアでの個別指導塾SHINKENJUKUの説明と今度の事業についてお話頂きました。
次に4日にスメダンでお会いした、ベネッセインドネシアのメンバーとして授業研究を現地からサポートしていらっしゃる鈴木亮様からインドネシアの授業研究の現状と可能性について講義を頂きました。

授業研究の地域間格差や導入の成功事例をお聞きし、スメダンでは授業研究の形式的な導入には成功しましたが、まだ質が伴っていないことがわかりました。今後も地方の教育局が中学校をサポートしていく必要があり、日本側も授業の質を向上させるための更なる技術協力が必要であると感じました。

べねっせ

9月7日の午後、インドネシア教育文化省のガフールさんをスマール先生に紹介していただき、訪問させていただきました。

当日の午前中に突然決まった訪問であったため、準備不足でとても不安でしたが、ガフールさんにとても親切に対応していただきました。教育省では過去に教育の質の改善に取り組んだ諸政策の内容、効果、及びインドネシアの教育制度について質問しました。各政策の予算面の話など、文献調査では得られなかった貴重な情報を数多く提供していただきとても参考になりました。これからの論文執筆に活かしていこうと思います。

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教育班は現地調査前にアポイントが1つも決定しておらず、不安なまま現地調査に向かうことになりました。しかしながら訪問前調査や各訪問先でご縁や協力のお陰で3カ所も訪問させていただくことが出来、お世話になった皆様に感謝申し上げます。誠にありがとうございました。
以上で教育班の現地調査の報告を終わります。

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