こんにちは!経済学部林ゼミ17期の藤村駿太です。
フードバンク班、災害班に続き、第3弾はアグロフォレストリー班の様子をお届けします!
アグロフォレストリー班では、「フィリピンのアグロフォレストリーの発展における地域コミュニティ組織/グループの役割 ー販路の確保、技術情報の取得・普及、投入財・共有設備の提供、組織内のガバナンスに焦点を当ててー」というテーマの下、研究を行っています。
アグロフォレストリーとは、農業(Agriculture) と 林業(Forestry)を掛け合わせた農業形態であり、同じ土地で多種多様な作物を育てます。近年「持続可能な農業」として注目されています。
現地調査では、国内外合わせて12か所のステークホルダーにインタビュー・アンケート調査を行いました。今回は、その中から4つの訪問先での調査の様子をお届けします!
まずご紹介するのは、Kiday Community Farmars’ Association(KCFA)です!マニラから車で約4時間半の場所に位置しています。KCFAは農民約20人から構成されており、KCFAの拠点から徒歩数分の共有地(こちらを見学させていただきました!)、徒歩3時間ほどの山でアグロフォレストリーを実践しています。ここでは、KCFAのリーダーにインタビュー調査、KCFAに所属している農民にアンケート調査を行いました。
KCFAに所属する農民から、アグロフォレストリー作物から得られる作物の収入には満足しているものの、仲買人の存在で公正な取引が出来ないと聞き、いかに農民と仲買人との間に力の差があるのかを実感しました。
2カ所目はLarry’s Farmです!ここはマニラから約3時間半の場所にある、アグロフォレストリー農場です。この農場の持ち主であるMr. Lauroは、8haもの農場をなんと、Lauro夫妻と2人のお孫さん、4,5人のボランティアのみで管理しています(Mr. Lauroには3人のお子さんがいますが、彼らは大学を出て違う職業についています)!
他の訪問先と異なり個人経営であるため、「組織の力なしにアグロフォレストリーを実施できるのではないか」と感じましたが、彼自身もバランガイから情報を得ていましたため、個人経営ではあっても、コミュニティとのつながりは大切であると分かりました。
3カ所目はYakap At Halk Malti-Purpose cooperative Cavite(以下Yakap At Halk)です!マニラから約3時間半の場所にある、農民約300人から構成される大規模な農業組合です。「組織を介して農民に利益を分配する」という理念に基づいて活動しています!アグロフォレストリーに関することだけでなく、農民の金融機関としての役割も果たしています。ここでは、この組合の役員お二人にインタビュー調査を行い、後日組合員である農民のみなさんにアンケート調査にご協力いただきました。
Yakap At Halkにはアグロフォレストリーのデモファームや、JICAの支援を受けて整備された木酢液を作る施設がありました。
農民はこの組織に所属することで農業に関する知識を得たり、個人では維持管理が難しい機械を使えたり、組織に所属するメリットの大きさが分かりました。
最後に、フィリピン大学LOS BAÑOS校(UPLB)です!フィリピンの名門国立大学であるフィリピン大学の、農学部を中心としたキャンパスです。2日間にわたりロスバニョス校の副学長、Institute of Agroforestry(以下IAF)の皆さんにご対応いただきました。
初日は私たちから研究発表を行い、インタビュー、実験農場の見学となるはずでしたが時間が足りなくなってしまい…「明日もどう?」とご提案いただきました😢
2日目はUPLBの中にある、IAFの実験農場を見学させていただきました!大学の研究施設ということで、アグロフォレストリーが土壌にどのような影響を与えるのか、どのように作物を植えれば最も効率よく栽培することが出来るかなど、学術的な観点から学ぶことができました。
研究からも、アグロフォレストリーが実施地域の農民へ利益を与えるということについて証明されているということが分かったことで、私たちが研究対象としてきた地域コミュニティにも同様に効果があると確信を持つことができました!
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!ゼミ生全員が大きく成長した2週間の現地調査だったと思います!これで各班の現地調査の様子は最後となり、次回は番外編になります\( ‘ω’)/
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