こんにちは
FLP国際協力プログラム3年の杉浦智仁です。
先日、9月3日から16日までの2週間、フィリピンで現地調査を行いました。
今年2月から準備を進め、企業の方々、他大学の教授の方々、現地の方々、OB・OGの方々、ゲストスピーカーとして来校いただいた方々、林先生、先輩方など、たくさんの方々のサポートのおかげで無事に終える事ができました。本当にありがとうございました。
現地調査は教育班、保健衛生班、BOPビジネス班に分かれて調査を行いました。ここでは、私が所属していますBOPビジネス班の現地調査の模様について報告させてもらいます。
私たちは、BOPビジネスの流通・販売の課題に対するローカル・ヒューマン・リソースの役割について調査しました。このローカル・ヒューマン・リソースはフィリピンで流通・販売を担う現地人材と定義しました。
今回の調査では、ヤクルト・フィリピン、味の素フィリピン、サリサリストア、ローカル・マーケット(地元の市場)を訪問する機会に恵まれました。ヤクルトではヤクルトレディ、味の素ではルートセールスの営業員がローカル・ヒューマン・リソースにあたります。
当初は味の素フィリピンしかアポイントメントが取れていない状態でしたが、フィリピン在住の中央大学OBで元ADB職員の前川司さんや前川さんの友人のフィリピン人BJのサポートもあり、数多くのアポイントメントを取ることができました。
・ヤクルト・フィリピン訪問
ヤクルト・フィリピンの訪問では実際に現地のヤクルトレディの訪問販売に同行し、現場を見ることができました。ヤクルトレディたちはとても明るく、楽しく仕事をしていて終始笑顔でした。またヤクルトレディの昼礼にも参加させていただき、数十人のヤクルトレディの方々にインタビューをさせていただきました。そこでは、ヤクルトレディの教育や仕事に対する思いなど、たくさんの貴重なお話を聞くことができました。また、江上プロジェクトマネージャーからヤクルトレディシステムの説明等、様々なお話を聞かせていただき、とても充実した時間を過ごすことができました。
ヤクルトレディの訪問販売に同行した際、ヤクルト・フィリピンの本社にも行くことができました。本社の皆さんは私たちを歓迎してくれ、勤務中にも関わらずインタビューにも快く答えてくださいました。
・味の素フィリピン、ローカル・マーケット(地元の市場)訪問
味の素に関しては、事前に国内調査として日本の本社に訪問させていただきました。親切にご対応していただき、様々なお話を伺うことができました。また、私たちの研究について味の素フィリピンの中野社長に伝えていただき、無事に味の素フィリピンの訪問を果たすことができました。
味の素フィリピンの訪問は最初にオフィスに訪問して味の素フィリピンの中野社長にお話を伺い、それからローカル・マーケットに行きインタビュー調査を行いました。オフィスでは中野社長に私たちの質問について事細かにお答えいただき、ルートセールスをはじめ、味の素フィリピン独自の工夫や経営理念について学ぶことができました。
ローカル・マーケットでは、店主と消費者に対してインタビュー調査を行いました。店主も消費者も忙しい中私たちの質問に回答してくれました。そのおかげで、私たちは現地だからこそ知り得る情報をたくさん聞くことができました。ローカル・マーケットでは味の素製品を店頭に置いている店が数多く見受けられました。また消費者からも味の素製品はとても良い、毎日使っているなどの声が聞け、需要者側の調査を行うこともできました。
・サリサリストア訪問
現地調査中には多数のサリサリストアを訪問することができました。サリサリストアとは、地域に根ざし、食品、日用品等多くの商品を販売する個人経営の小規模小売店です。低所得者でも購入できるように小分けにした商品も売っています。フィリピン全土に約100万店近くあると言われています。サリサリストアに関してはあまり情報がなかったので、今回の訪問は私たちの研究にとってとても重要な機会になりました。サリサリストアの店主には、低所得世帯の女性が多く、彼女たちに対しては主にルートセールスについてインタビュー調査を行いました。消費者には購入した商品やなぜスーパーマーケットではなくサリサリストアを利用するのかについてインタビュー調査を行いました。インタビューを通してサリサリストアが地域で果たす役割や企業との関係性について明らかにすることができました。
・全体として
今回の現地調査では、私たちのアポイントメント先だけでなく、他の班のアポイント先へも訪問させてもらい、多くの方々にお世話になりました。また私たちの研究についてだけでなく、フィリピンの文化に触れ、現地の人々と交流する事でたくさんの事を学び、私たちにとってかけがえのない経験をする事ができました。本当に感謝してもしきれません。
今回、私たちは無事に調査を終える事ができ、これからいよいよ論文執筆を進めていきます。国内調査や現地調査でお世話になった方々のご厚意を活かし、最大限努力していきます。
重ねて、今回私たちをサポートしてくださった皆様、本当にありがとうございました。
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