インドネシア現地調査報告~水感染症班~

こんにちは、水・感染症班の武田、白井、富本、大和田です。
私達は石鹸を用いた手洗い啓発活動の普及とステークホルダー間の連携をテーマとして3年次のグループ研究を行っています。そこで現地調査では、UNICEF Indonesia、Shangri-La Hotel Jakarta、SMPN181、Unilever Indonesiaの以上の4箇所に訪問しました。

8月31日にUNICEF Indonesiaに訪問しました。この訪問はゼミ全体としても訪問日初日だったので全員が緊張していました。UNICEF Indonesiaでは手洗い啓発活動の基盤となる初歩の話、WASH in Schoolsについてプロジェクトサイトの話を踏まえ教えてくださいました。幼少期から石鹸を用いた手洗いを習慣づけることは重要です。しかし、現地の各家庭では使用できる安全な水が限られています。その為、1度の長期間のプロジェクトでは手洗い習慣を定着させることは難しい、ということを伺いました。また、毎日手洗いを決まった時間に実行していないのにも関わらず、アンケートでは『手洗いを実践している』と答えてしまう人がいるので、アンケート結果を分析及び考察する際の注意点も併せて教えて下さいました。ステークホルダー間の連携についてはUNICEF Indonesiaが、石鹸を用いた手洗いの啓発活動にどのような役割を果たしているのか等を質問しました。近年のインドネシアの発展において、衛生分野は国民に対する効果や結果が見えにくいトピックです。このことから政府が目を向けにくいので、UNICEF Indonesiaが手洗い啓発活動の普及をサポートしているということを伺いました。現地調査初めての訪問が国際機関でさらに英語も苦手な代なのでたくさんの反省点を残す訪問でしたが有意義な時間でした。お忙しい中、私たちの研究のために時間を割いてくださったUNICEF Indonesiaの皆様には本当に感謝いたします。

9月3日にShangri-La Hotel Jakartaを訪問しました。
Shangri-La Hotel JakartaはSMPN181 Jakartaという公立の中学校で教室や学生食堂、校庭の改装、また建物の塗装、学校の清掃などインフラを定期的に改善する活動、さらに学生達が希望する高校へ入学する際、上位成績の学生達に奨学金を給付し、教育を受け続けられるようにするプログラムを行っています。また、2014年10月15日の世界手洗いの日にSMPN181 Jakartaの生徒たちに対して手洗いの啓発と衛生教育を行っています。
当日は世界手洗いの日に関わった方々が手洗いの重要性、世界手洗いの日に行ったプログラムに関して説明をして下さいました。また、インタビューにも答えていただき、ステークホルダーの連携について、また、世界手洗いの日におけるShangri-La Hotel Jakartaの役割についてなど、自分たちの研究に大きくつながるようなお話を伺うことができました。Shangri-La Hotel JakartaのBintariさんをはじめ、関係者の皆様、インタビューに協力して下さり、ありがとうございました。
Shangri-La Hotel

同日、Shangri-La Hotel Jakartaが支援をしているSMPN181へ訪問しました。
SMPN181 Jakartaはジャカルタ南部のベンドゥンガンヒリルにある公立の中学校です。
1976年に建築され、教室やトイレ、学生食堂、庭園、校庭などの施設が十分ではない中学校です。ほとんどの生徒達が恵まれない家庭で育ち、生徒たちの親の多くは無職です。
今回私たちが訪問した目的は、2014年の世界手洗いの日に参加したSMPN181の生徒や教師に対してインタビューを行うためです。
インタビューの結果、ほとんどの生徒が世界手洗いの日に参加して以降、毎日石鹸を使って手洗いを行い、さらに手洗いの重要性を以前より理解するようになったということが分かりました。また、教師の方へのインタビューによると、このような結果になったのは、世界手洗いの日への参加後にも正しい手洗いの方法に関する授業をカリキュラムに取り入れ、啓発活動を行っていったことが要因の一つであると伺うことができました。
通訳を介してのインタビューは大変でしたが、貴重な体験となりました。
また、今回の訪問に際して受け入れを許可してくださったSMPN181 Jakartaの皆さま、またインタビューを受けてくださった教師・生徒の皆さま、訪問の手配をしてくださったBintariさんに対して、この場を借りて感謝申し上げます。

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現地調査の最終日9月10日、Unilever Indonesiaへ訪問しました。今回は水・感染症班のみの訪問でした。Unilever Indonesiaは最初の訪問先であるUNICEF Indonesiaの紹介でアポイントを取ることができました。そして担当のWailaさんはとても優しい女性の方で知りたい情報を丁寧に答えてくださり、アットホームな雰囲気の中、インタビューができました。最後にWailaさんと記念写真を撮り、お土産もお渡ししました。
お忙しい中、インタビューを受けてくださったWailaさんに対してこの場を借りて感謝申し上げます。

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最後に水・感染症班は、現地調査直前までどこにもアポイントメントが取れず、一時は問題ばかりで大変でしたが、様々な方にご協力をいただき無事現地調査を終え論文執筆をすることができます。今後も班長班員全員で全力を尽くして論文を執筆したいと思います。
この場をお借りしてご協力いただいた方に感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。

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